杉本寺

杉本寺は、鎌倉最古の寺で、金沢街道沿いにある。金沢八景にある瀬戸神社前から鶴岡八幡宮前までの道を、金沢八景にある六浦湊に荷揚げされた物資の運搬に利用していた道だったことから六浦道と言う。その六浦道を今は金沢街道と呼んでいる。鎌倉のお寺と言うと、北鎌倉や長谷辺りのお寺が有名だけど、この金沢街道沿いにも、雰囲気のあるお寺は多い。そのひとつが、杉本寺だ。

杉本寺
杉本寺

杉本寺は、「杉本観音」とか、「下馬観音」と呼ばれる。1189年(文治5年)にお堂が焼けてしまった時、観音様が庭の杉の木のもとに自ら避難していたことから、「杉本観音」と呼ばれるようになったらしい。また、この寺の前を馬に乗ったまま通ると、必ず落馬するというので、「下馬観音」と呼ばれるようになったらしい。古いお寺だけに、いろいろな言い伝えが残っている。

高台にあるお寺の境内へ続く石段の両脇に、「十一面杉本観音」と書かれた白い旗が並んでいるように、本尊として三体の十一面観音像がまつられている。

731年(天平3年)行基がこここそ観音さまを安置するのに相応しいと選び、仏像を彫りこの山に安置した。この仏像が、左側に立っている本尊と言われている。その後光明皇后が734年(天平6年)の春に杉本寺を開いたと言われている。

851年(仁寿元年)に慈覚大師が海辺に浮かぶ木を彫り、作ったのが中央の本尊だと言われる。また、右側の本尊は、985年(寛和元年)花山法皇の言いつけで恵心僧都が作ったものと言われているそうだ。

杉本寺
杉本寺

杉本寺と言うと、個人的にはこの長い石段のイメージが強い。歩き疲れてここを訪れようとすると、この石段が難所のように思えるからだろう。

ある意味は、ワクワクするのも長い石段である。その石段の先に、一体どんな境内が広がり、どんな建物が建っているのだろうと想像しながら上るのだ。しかも鎌倉最古のお寺なのだから、と期待は膨らむ。

石段の途中には、仁王門がある。仁王様の顔を眺めながら、ひと休みする。

杉本寺
杉本寺

石段の最後は、こんなに苔むした石段がある。この石段は、見るからに滑り落ちそうだから、実際はここを上ることはない。立ち入り禁止になっている。左脇に別な石段があり、そちらの方を上って、本堂のある境内に入る。

この苔むした石段が、歴史の深さを感じさせる。

杉本寺 本堂
杉本寺 本堂

杉本寺の本堂は、茅葺きである。いかにも鎌倉最古のお寺という感じがする。

この本堂の中に、本尊の三体の十一面観音像が安置されている。もちろん、本堂内に入ることができて、近いところで手を合わせることができる。

杉本寺の境内を含めたこの一帯は、平安時代の終わりに、三浦氏一族の杉本義宗が館を構えた。南北朝の戦乱でも、利用された「杉本城跡」がこの辺りだ。

大蔵山杉本寺(たいぞうさんすぎもとでら)
天台宗
8:00〜16:30 無休

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